多店舗サロンで“例外店舗”をどう扱うべきか|比較設計の考え方
多店舗サロンを運営していると、すべての店舗が同じ条件で運営されているわけではないことに気づきます。
例えば次のようなケースです。
・大型ショッピングモール内の店舗
・駅前の小型店舗
・郊外型店舗
・新規出店店舗
・スタッフ数が極端に多い店舗
こうした店舗は、他の店舗と条件が異なります。
しかし、本部では店舗比較を行う必要があります。
売上、客数、客単価、稼働率などを比較し、改善や評価の判断を行います。
そのとき必ず出てくるのが、次のような疑問です。
「この店舗は条件が違うから比較できないのではないか」
「この店舗は特殊だから評価対象にすべきではないのではないか」
このような店舗は、一般的に「例外店舗」と呼ばれることがあります。
しかし、多店舗運営において例外店舗は特別な存在ではありません。
むしろ、例外店舗は必ず存在するものです。
問題は、例外店舗が存在することではなく、
例外店舗をどう扱うかが設計されていないことです。
本記事では、多店舗本部が整理すべき例外店舗の扱い方と、比較設計の考え方を解説します。
例外店舗は必ず生まれる
多店舗運営では、店舗条件が完全に揃うことはほとんどありません。
例えば、同じブランドであっても次のような違いがあります。
・立地
・面積
・席数
・スタッフ人数
・営業時間
・顧客層
これらの条件は、店舗ごとに異なります。
さらに、時間が経つと次のような変化も起こります。
・新規出店
・リニューアル
・移転
・スタッフ構成の変化
つまり、多店舗運営では
店舗条件は常に揃わない状態が普通です。
そのため、例外店舗を排除することはできません。
例外店舗が問題になる瞬間
例外店舗が問題になるのは、
比較のルールが曖昧なときです。
例えば次のような場面です。
売上ランキングを作成したとき、
大型店舗が上位を占めます。
すると次のような議論が生まれます。
「大型店舗だから売上が高い」
「このランキングは意味がない」
このような議論が起きる原因は、
例外店舗があることではありません。
原因は、比較の前提が整理されていないことです。
例外店舗の扱い方を決める
例外店舗を扱う方法は、主に3つあります。
① 同じ比較に含める
最もシンプルな方法は、すべての店舗を同じ比較に含めることです。
例えば売上ランキングなどです。
この方法はシンプルですが、
条件差の影響を受けます。
② 補正して比較する
次に多い方法は、条件補正です。
例えば
・1日あたり売上
・スタッフ1人あたり売上
・席数あたり売上
このように単位を揃えることで、
条件差の影響を減らすことができます。
③ 分類して比較する
もう一つの方法は、店舗を分類することです。
例えば
・大型店舗
・標準店舗
・小型店舗
といったグループを作り、
同じ条件の店舗同士で比較します。
この方法は、納得感が高い比較になります。
例外店舗を排除する危険
例外店舗を扱うときに、
よくある判断があります。
「この店舗は特殊だから比較から外す」
一見合理的に見えますが、
この方法には問題があります。
例外店舗を外していくと、
比較対象はどんどん減ります。
結果として、
・比較の意味が弱くなる
・組織全体の把握が難しくなる
という問題が起こります。
例外店舗は、排除するものではなく、
設計で扱うものです。
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比較設計の基本原則
多店舗比較では、次の原則が重要です。
原則1:比較の目的を明確にする
店舗比較の目的はさまざまです。
・優秀店舗の把握
・課題店舗の発見
・成功事例の共有
目的が違うと、
比較方法も変わります。
原則2:条件差を認識する
比較では、条件差を完全に消すことはできません。
重要なのは、
条件差を理解した上で比較することです。
原則3:比較ルールを固定する
比較ルールが変わると、
組織は混乱します。
例えば
・売上ランキング
・1人あたり売上
・稼働率
など、比較方法を固定すると、
数字の意味は安定します。
例外店舗を活かす視点
例外店舗は、問題ではなくヒントになることがあります。
例えば、次のようなケースです。
小型店舗なのに売上が高い。
新規店舗なのに客数が伸びている。
こうした店舗は、
運営のヒントになることがあります。
つまり、例外店舗は
成功パターンの種になる可能性があります。
具体例:比較設計の改善
ある多店舗サロンでは、
大型店舗と小型店舗が混在していました。
売上ランキングでは、
大型店舗が常に上位でした。
そこで比較設計を変更しました。
・売上ランキング
・1人あたり売上
・客単価ランキング
この3つを併用しました。
すると、
小型店舗でも上位に入る指標が生まれました。
これにより、
店舗運営のヒントが共有されるようになりました。
まとめ
多店舗サロンでは、例外店舗は必ず存在します。
例外店舗をどう扱うかによって、比較や評価の納得感は大きく変わります。
重要なのは、
・例外店舗を排除しない
・条件差を理解する
・比較ルールを固定する
という視点です。
例外店舗は、
比較を難しくする存在ではありません。
比較設計を考えるきっかけになる存在です。
例外店舗の扱い方を整理することで、
多店舗の数字はより意味のあるものになります。
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